国がやるとロクなことには…

こんにちは、コピーライターで行政書士の中村です。

職業柄、国の政策や自治体の施策に目を通す機会がたくさんあります。

まあ、ガックリくる内容のものが多いですが。

…いろんな意味で。

昨日もそういうニュースがあったので、ネタとしてピックアップしますね。

今回の話題

国(総務省)がクラウドファンディング事業に乗り出します。

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クラウドファンディングというのは、2008年にアメリカで生まれた「民間が民間を支える」仕組み。

もうちょっと噛み砕いて説明すると、昔からある「お金持ちが起業を支援する」というシステムを、「たくさんの一般人が起業を支援する」という形に変化させたものです。

実際、金融機関からの融資、行政機関からの補助金に並ぶ「第三の資金調達手段」として、日本でも一時期注目を集めました。

現状

一部の人達(私もそのひとり)の期待を大きく集めたクラウドファンディングですが、

率直に言って「寄付」という文化が貧弱な日本人には微妙な制度です。

個人的には良いシステムだと思いますし、もっと活用されてほしいとも思ってますが、現実はなかなか厳しいですね。

試しに「クラウドファンディング」で検索して、検索上位からいくつかクリックしてみるとわかりますが、ほとんどどれも「一般人による起業支援」というよりは「タイムラグがある(注文から配達まで数ヶ月かかる)通信販売」です。

それはそれで面白いけど。

ともかく日本のクラウドファンディングはそういう現状なので、開き直って日本独自のガラパゴス進化をしていけば良いと思うんですが…

国がしゃしゃり出てきました。

国が民間事業に首を突っ込むと、たいていロクなことにはなりません。

国の思惑

国はこれまで数年に渡り「地域おこし協力隊」という制度を拡大していましたが、全体として思ったほど成果が上がっていないので、

一般人のお金でテコ入れしよう

ということです。

地域おこし協力隊(この制度自体も突っ込みどころ満載ですが、とりあえずそれは置いといて)で地方に送り込んだものの、任期が終わって自治体が面倒を見きれなくなった協力隊OBを、「クラウドファンディング」を使って支援する。

その発想は悪くありません。協力隊OBたちが画期的な事業や共感を呼ぶ事業(あるいはストーリー)を企画すればたくさんの人が協力するし、つまらない事業や安直な事業だったら黙殺される。それだけのことです。

ただ間違っているのは、それを国が主導すること。

国の役割

国や自治体というのは、システムやルールを作って、それを運用するのが仕事。そして、そのルールに則って経済活動するのは民間の役目。

国が民間と同じことしてどうするんですか?

クラウドファンディングに力を入れたいのなら「金融商品取引法」や「資金決済に関する法律」を改良して、民間がもっとクラウドファンディングを利用しやすい環境を作るべき。というか、それが国の仕事です。

活動の次元を勘違いしているとしか思えません。

まとめ

行政書士総務省の管轄なので、あまり悪口を言うのもどうかと思いますが…携帯電話料金のことといい、今回のクラウドファンディングといい、なんかやることがズレてますね。

はっきり言って「民業圧迫」ばかり。

もちろん国が出しゃばりたくなるのは「民間が不甲斐ないから」でもありますが、それはそれ。これでますます日本のクラウドファンディングは衰退していくような気がします。

といってもクラウドファンディングは、システムとしては非常に魅力的だし、高い可能性も秘めているはずなので、個人的にはなんとか活用していきたい(活用の支援をしていきたい)ですね…国の迷走に惑わされずに頑張ろう。

ではでは。