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TPPと著作権

こんにちは、行政書士でコピーライターの中村です。

 

今日は真面目に、時事問題&法律のお話しを。これでも一応、法律家の端くれですから…(^^;)

 

さて、時事問題というのは「TPP交渉」、法律というのは「著作権法」です。今週末にTPP交渉の「大詰めの攻防」があるそうですが、今回は著作権を含む知的財産が集中的に協議されそうです。ちなみに日本国内で見られるTPP関連の報道やリアクションは、ほとんどが農業や医療関連。一方で知的財産への影響はあまり意識されていません。確かにコメや牛肉といった農産物に較べて、著作権特許権というのは「あんまり生活に関係ないなぁ」というイメージですよね。それほど関心持たれないもの無理ないと思います…が、その考えは危険ですよ!

 

今このブログを読んでいる方は、インターネットに接続しているはず(ですよね?)。このうちかなりの方が、Facebookなどのサービスを利用していたり、自分でもブログを書いていたりするかもしれません。そうすると、うっかり「著作権法違反」な行為をしてしまうこともあるでしょう。たとえば、誰かのWEBページから文章の一部をコピーしたり、写真やアニメの一場面をキャプチャしたり、マンガなどを写メして自分のSNSに掲載してしまったり…とか。こういう行為は、複製権・送信可能化権・翻案権・氏名表示権・同一性保持権などいろいろな権利を侵害するので、厳密にいえば犯罪です。では全国各地で逮捕者が続出しているかというと、そうでもありません(悪質なケースは、たまに「見せしめ」的に逮捕されてますが)。なぜでしょう?

 

理由は、日本の著作権法の中身にあります。著作権にはたくさんの「◯◯権(支分権)」があって、そのうち一つでも侵害すれば「著作権法違反」になります。…が、実際には一部の支分権を除き、権利者本人が訴えない限り警察や検察が動くことはありません。これを「親告罪」といいます。つまり日本では、多くの著作権侵害が「権利者に気づかれていない」か「権利者が黙認している」ために、スルーされているんですね。

 

そこで、TPP。問題になっているのは「アメリカの著作権ルール」に従うかどうかです。そのうちの一つが「著作権非親告罪化」。もし日本がこの条件を飲んで著作権法を改正すれば、仮に著作権の権利者本人が黙認しているケースでも、警察・検察が自分たちの判断や第三者の通報で捜査・起訴できるようになります。いわゆる「同人誌」はもちろん、企業内で(おそらく)日常的におこなわれている「ささいな著作権侵害」も、大きな事件になりかねません。

 

もちろん現時点でも著作権ルールはしっかり守るべきなんですが、この先のTPP交渉次第では「守るべきルールの重さ」が変わってきそうです。なんにしても、まず必要なのは「正確な知識」。著作権なんてヒトゴト…なんて思わずに、しっかり勉強しましょう。もちろん、専門家に相談するのもいいですね。たとえば、私とか(最後は宣伝でした…笑)。では!

 

しおさいオフィスのWEBページも見てくださいね!→ http://www.4031office.com